家庭裁判所の手続

2026年3月26日 (木)

後見人が親族さんと信頼関係が必要かどうかについて

Pxl_20260325_075033480 マスコミでは、引き続き後見制度に関するネガティブキャンペーンが続いているようです。普段私が考えていること、書き残しておきます。

「後見人は本人の代理人だから、親族との信頼関係は関係ない」という意見を見ましたが、それは違うと思いました。

「ご本人の生活を支援していく」という部分で、親族さんのご協力は不可欠です。

・後見人というのが、どういう立場の者か(家族さんの思い通りに動けない)。
・裁判所の基本的な考え方は、どうなのか(家族さんの思い通りに動けない)。
・裁判所での後見報酬の決められ方は、どうなのか(後見人に決める権限がない)。

関係を築くにあたって大きなポイントは、ここらあたり。求められている場合は、丁寧に、繰り返しご説明するようにしています。

それと、本当に支援して下さる親族さんがおられる場合は、権限分掌もお勧めしています。「財産管理は司法書士に、それ以外を親族後見人さん」という形で選任したいと、申立時に記載して出します。

心の中で思われていれば、気付けないですが、「今まで親族さんと揉めた」というのもなくて、最初は警戒されていたとしても、きちんとやっていれば、分かって下さるもの、と思ってやっています。

もっとも、半分程度、半分以上の場合で、親族さんとは「疎遠」「関わりたくない」「無視」です。

特に親族さんが居られない方には、必要以上のこともやってるんです。その話をみんなこと細かく書かないので、世間では知られていないだけです、ということは、お伝えしたいところです。

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2026年3月20日 (金)

毎週末に特別送達を待つ司法書士│後見センターからの審判書

Pxl_20260314_070056262_20260320171201 先週は土曜日に、補助開始の審判書が届いたので、今日も「もしかして」と待っていました。

しかも、大阪府内の郵便なのに、特別送達は一旦新大阪を経由して届くため、先週は夕方(遠方からの速達便やレターパックが届く時間帯)に届きました。

そうなると、お昼の便になかったからといって、「もう今週は届かない」と決めつけできません。

申立からもうすぐ2か月になるため、現場では「銀行印相違で必要な支払いができない」等の不都合が生じていて、関係者からすると「一日も早く」というのが願い。でも、裁判所から「順番にやっています」と言われたら、待つしかないです。

今日届いた特別送達は、開けてびっくり。受付が3月12日の別件でした。

3月12日に受付。19日に審判で、20日に送達。係が違うのでしょうけど、この件は急いでいなくて、「4月の裁判所職員の異動時期をまたぐので、2か月くらいはみてください」「じゃあ5月ですね」というお話ししていた件です。

「急ぐ案件ほど審査に時間がかかる」のは、感覚的な部分が大きいのでしょうけど、何となくの傾向としてあります。

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2026年3月10日 (火)

大阪家庭裁判所の後見係のほか公証役場でも混雑気味

Pxl_20260310_092747180保佐の就任報告が整った一方、申立て書類が整った件は、裁判所に郵送。

どんどん確定していって欲しいのですが、1月末、2月上旬に申立てした保佐・補助の審判がまだです。

書記官から電話があったので、雑談程度に「混んでますか」と聞いたつもりが、「順番にやってますので」と言われて、いや、責めるつもりではなかったんですけど、と。人事異動がある「4月をまたぐと処理が遅れる」というのが分かっているので、今の時点でこんな状態だったら、4月をまたぐとどうなるんだろう、と思っています。

それより、今議論されている後見制度の改正で、もし裁判所に負担が生じることになれば、最終的に困るのは現場です。

公証役場も、混んでいます。
大阪市内の公証役場に遺言書の原稿を出したところ、1か月半先になります、と。

堺の公証役場でも、遺言書の作成はなかなか(原稿を流さない限り、日程の空きも教えてもらえない)。一方、会社設立の定款認証であれば、すぐに予定を入れてくれる、という状況。

堺の法務局では、2月末をまたいで、登記の完了がちょっと遅くなっています。商業登記でも、昨夜19時55分に完了メールが届きました。

私の事務所も混雑気味。今日は珍しく遅くなり、事務所で見ていたWBC。帰宅途中(8回裏)に1点が入ってました。

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2026年2月 4日 (水)

「お世話役の吉田さん」で十分だけど「後見人」という名称がなくなりそうなのは残念

Pxl_20260204_0354289929時半に事務所を出て、戻ったのは17時半。

途中、7名の方と面会し、1名の方の入院の手続きをしてきました。

前日、わざわざ施設に寄って保険証(資格確認書)を預かって来たのに、「保険証はオンラインで確認できたのでいいです」。「今後は保険証は要らないということですか」と聞くと、「一応、あったほうがいいです」と。何ともすっきりしません。

補助申立ての打ち合わせの方とは、ケアマネさんと、どうやって携帯電話に登録してもらおうかと考えた末、「お世話役の吉田さん」という肩書に決めました。

せっかく「後見人」という名称が社会に認知されて、正確には「保佐」でも「補助」でも、周りの方にしたら「後見人さん」。でも、民法の改正で「後見」がなくなり「補助」に一般化されるようです。

私自身、ご本人の手前「お世話係」でいいのですが、「後見がなくなって補助に一本化」という改正で、社会的に「後見人」という立場の人がどういう状態になるのか、というのは、まだ分かりません。

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2025年12月 8日 (月)

建物は移転登記をせず滅失登記をする問題|売主後見人として【不動産登記】

Img_20231103_160143-2 土地建物の不動産の売買。「建物は所有権移転登記せず、買主が解体後、売主名義のまま滅失登記を申請する」というのは、よくある話ですが、

後見人として売主になる場合はいろんなリスクがあるので、今回、裁判所に照会をかけてみました。

私の意見としては、理由を書いた上で「問題があると思います」としました。

個人的には、「立場上きっちりして欲しい」ので、裁判所に「問題あり」と言って欲しかったのですが、結論として、裁判所は「建物は所有権移転登記をしない」という売買契約書の特約も含めて許可しているので、「何が問題なのですか」という回答でした。

確かに、裁判所の居住用不動産売却の許可書には、「売却することを許可する」と書かれてるだけで、どういった内容の登記をするか、という点にまで触れられていません。

また、登記は対抗要件なので、「移転登記しなければならない」こともありません。

しかし・・・と、諸問題を書き出すとスペースが足りないので、またコラムにでもまとめることにします。

今のところ、この問題(後見人として売却する場合)に触れられた専門書は目にしていないので、裁判所の公式な見解が出ているのをご存知な方がおられたら、教えてください。

◎リンク 堺市の司法書士吉田事務所後見サイト「住んでいた不動産(居住用不動産)を売却する手続き」

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2025年12月 6日 (土)

相続登記に「相続放棄申述受理証明書」は必須なのか【不動産登記】

Pxl_20251206_081413756 相続放棄をした相続人がおられる場合に、改めて「相続放棄申述受理証明書」を家裁で取得する必要があるのかどうか。

相続登記については、登記研究の808号で『相続放棄申述受理証明書と同等の内容が記載された「相続放棄申述受理通知書」を登記原因を証する情報の一部とすることができる』とされた後も、実際に「通知書」で登記を申請したことは、なかった気がします。

今回、「通知書」と「証明書」が1通ずつあり、かつ、不動産の管轄が2つあり「通知書でダメなら、証明書を付け替えればいい」という状況下で、「通知書」で相続登記を申請してみました。

分かりやすい違いは、「通知書」に被相続人の本籍地の記載があるかどうか。結論として、被相続人の本籍地の記載がない「通知書」でも、相続登記は受理されています。

但し、どこまでが「同等の内容」なのかが分からないのと、管轄法務局によって判断に違いが生じる可能性があるため、「証明書はあるほうがいい」というのが無難なところ。

堺支部の「通知書」には、本籍地の記載あり。一方、大阪家裁本庁の通知書はペラペラの内容で、むしろ切手の返還書になっているので、さすがに相続登記には使えない気がします。

詳しくは、コラムにまとめています。

◎リンク 堺市の司法書士吉田事務所 コラム142『「相続放棄申述受理通知書」で相続登記はできる?|大阪家裁の書式の違いから』

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2025年11月22日 (土)

被相続人が亡くなられてから何十年も経過:再転相続が複数続いた場合の相続放棄【相続放棄】

Pxl_20251122_022321597同業司法書士のサイトに書かれてることを参考にすることは、結構あります。

助かることがほとんどですが、書かれていることが正しいのかどうかを判断するのは自分なので、常に「自分の考え」を持つ必要があります。

それは前置きとして、相続放棄の中でも、「難しい相続放棄」が増えています。

国が「所有者が不明の土地を解消しよう」と動いていること、自治体が「危険な空き家をなくしていこう」と動いていることも、その背景としてあり、死亡の日から見ると、「何十年も経過している」という話も、少なくないです。

難しい相続放棄の中でも、今回は「再転相続が複数続いた場合の相続放棄」の話。

受理されてみれば、難しいことはない。東京高裁の決定(令和6年7月18日)の中でも、「第4の相続人が、再転相続人として相続放棄の申述をして、受理された」と書かれているのを見付けましたが、再転相続の再転による相続の場合、「根拠がないので、相続放棄は認められない」とする同業の意見も見ていました。

結論としては、「再転相続が複数回生じていることだけを理由に、相続放棄が認められないわけではない(但し、相続放棄が認められる、他の要件を満たしていることが前提)」となります。

◎リンク 堺市の司法書士吉田事務所メインサイト「コラム062 複数の再転相続が続いた場合の相続放棄」

◎リンク 堺市の司法書士吉田事務所メインサイト「コラム116 祖父の相続と父の相続放棄の可否」

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2025年10月25日 (土)

京都家裁管轄での後見人就任は初めて【成年後見】

20221124_113209124京都家裁管轄で、はじめて後見人に就任しました。

後見センターのサイトでは、面接は申立前の「事前予約制」となっていたので、その通りに電話したところ、「面接は入らないこともあるので、先に申立書類を送ってください」と。

大阪家裁では求められている「説明状況報告書」は、一応作れるだけの準備をして添付せず。

結果、面接なし、電話の連絡もなしで審判書が届く、という流れでした。

大阪家裁管轄では、毎年の報告は「誕生日月」にと決められていますが、京都家裁では、1回目の就任報告の提出期限に合わせて、以後、毎年同じ月に出すようにと、事務連絡に書かれています。

後見の申立書類。書式は全国統一になったのに、管轄ごとに、独自のやり方をしようとするのが、法務局とは違うところですが、

法務局でも、先日、名古屋管轄の不動産登記で、いつものように「受領印照合票」を付けて出したら、「これは何ですか」と言われ、他所は違うんだ、を知りました。

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2025年9月20日 (土)

後見報酬の付加報酬の基準は分からないまま【成年後見】

Pxl_20250920_013726299令和7年4月から変更になった、家庭裁判所に提出する後見の報告書類。

付加報酬を請求するための書類は、今まで「その案件ごと」に考えて作っていたのを、「種別ごと」に基本書式に入れ込みました。

類似の内容を元に打ち換えることで、多少なりとも効率化できるか、と。

報酬の評価の方法が変わった当初は、「意外と評価してもらえる」と感じることが多かったですが、真逆のこともありました。

後見制度を批判する側の言い分として、「後見人の報酬が不透明」というのがありますが、不透明なのは、裁判所が評価方法を公表してくれていないためで、

我々、職業として後見人をしている人間も、付加報酬の評価基準が分からないままやっています。

だから、専門職後見人に、その不満をぶつけられても、どうしようもありません。

評価されてもされなくても、日常やることは、変わらないのですが、報酬の評価の対象にならないのに、資料を付けて「これだけやりました」と書いていることもあるのかと思うと、その労力は省きたいところ。

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2025年6月28日 (土)

被保佐人さんの携帯電話の解約手続き【成年後見】

Pxl_20250628_073609591被保佐人さんの携帯電話の解約に行ってきました。

貴重な土曜日ですが、解約する場合、「解約月までの請求」となるため、月をまたぎたくなかった。

携帯電話を持たれていた被後見人さんらが、多くなってきました。

しかし、そのほとんどの方が「携帯電話はもう使えない」状態になっておられるため、後見人就任後に、解約に出向くことが多くなっています。

解約時の必要書類として、少なくとも、ソフトバンクとAUについては、後見人の証明となる東京法務局発行の「登記事項証明書」とされているため、登記事項証明書が発行されるまで待機。

登記事項証明書の発行まで、直近の事例では、確定日が6月5日。後見登記の受付が6月9日。登記完了の確認ができたのは6月26日のため、審判確定から3週間かかっています。

東京法務局の後見登記の係は、以前は「急いでいるんです」と事情を言うと、早く処理してくれてましたが、ある時「審判書と確定証明書で手続きできるでしょ」と逆ギレされたため、お互い嫌な気持ちになるだけだと、止めました。

でも「審判書と確定証明書」では、手続きできない相手先がある。頑なに「登記事項証明書がないと手続きさせない」という会社があるのも、現実です。

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