司法書士という仕事

2025年3月 1日 (土)

顧客に近付こうとし過ぎてはいけない

Pxl_20250301_0713246662ネットで何らかのサービスを利用した後、しつこい案内メールが来る。典型的な例は、「ハンコヤドットコム」です。

注文する度にデフォルトで「メルマガを受信する」設定になるので、注文時に気を付けているのですが、お客様の印鑑を注文するのに間違えてはいけない、という意識でいるので、ついつい見落とします。

ある時、保険会社からのメールが続きました。

「このメールは重要なお知らせのため、受信を希望しない方にもお送りしています」「本メールは送信専用です」って、あまりにしつこいので、「メールを止めないと解約します」と連絡したところ、「今後は止めます」。なんや止められるんやん、です。

顧客は、必要がある時に必要があって、そのサービスを使っているだけで、ずっと企業とつながっていたいとは、思っていません。

司法書士だって同じ。例えば、ブログを見に下さる方は、自発的に来て下さっているからいいものの、同じ内容を、毎日「公式LINE」やメールで流し続けたら、ブロックされる方続出でしょう。

顧客とは、ほどほどの距離感を保つこと。近付き過ぎたら、嫌われます。

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2025年2月28日 (金)

3つの顧客層に支えられる司法書士事務所

Pxl_20241020_020451832-1うちの事務所は、3つの顧客層に支えられて、成り立っています。

・継続的にご依頼いただくお客様
・ご紹介のお客様
・ホームページを見て来ていただくお客様

その時々によって流れがあって、バランスが多少変わりながらも、全体的には変わらない仕事量を維持できています。

不思議なことに、例えば、継続的な顧客層からの依頼でキャパが満たされると、ホームページ経由がピタッと止まるのです。その逆も、しかり。

それが、今月は、3層共にご依頼が立て込んで、今までにない状態でした。

去年の10月に少し値上げしました。今までの報酬基準でご対応するのが、しんどくなって、セーブしたくなったためです。すると、直接的には関係がないはずですが、一瞬ピタッと動きが止まりました。

「直接的には関係がない」というのは、ほとんどのお客様は、それほど細かく費用を見比べておられるわけではない、と思っているためです。

一旦、旧報酬基準でのご依頼がリセットされて、そしてまた動き出したのが、1月2月ということになります。

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2025年2月27日 (木)

「無断キャンセル」があっても追いかけない理由

P1010003-1_20250227204501 昨日の新規のご相談は、無断キャンセル。

今日は、体調不良による、日程変更のご依頼あり。

無断キャンセルの場合、連絡先が分かっていても、追いかけません。正直に思うことは、時間が空いてよかった、です。

今月末は、今までになく時間が足りなく、月末期限の裁判所の報告書は、(月・祝)に投函。月末期限のリーガルサポートへの報告書を、昨日2つ送信したところ。月末が金曜日なので「土日でやろう」が使えません。

「わざわざ訪問したのに留守」とか、「休みを返上して出て来たのに来ない」とか、それは腹が立ちます。他人の時間を大事にしない人とは、お付き合いしたくありません。

世の中には、「自分のほうが忙しい」と思っていて、だから「相手の都合を変えてもいい」と思っている人もいます。

もっとも、私から日程変更をお願いしたり、遅れたりすることもあるでしょう。そういう場合に「またあいつか」と思われないように。日頃から、お約束は当然のように守っておくことです。

(写真は、開業2年目。事務所のホワイトボードで、予定を管理していた時のもの。角度によっては、来客から見える場所に貼っていた感覚は、今だとありえない話)

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2025年2月26日 (水)

「車は、移動できる仕事スペース」

Pxl_20250226_014911392 せっかくの空間を無駄にしまいと、出掛けている合間時間に、ちょっとでも仕事ができるように。

テザリングでもいいのですが、スマホを触ると、結局は仕事ができなくなるので、第二の手段としてスティック式のWi-Fiを買ってみました。

いつも車で移動されてる理由として、「電車に乗ると携帯に出られないけど、車だと取れるので」と言われる方の理屈は分かります。税理士さんも、絶対に電車のほうが速い距離なのに、いつも車。

「車は、移動できる仕事スペース」言えれば、贅沢品ではなくなるのかな、と。

ただ、事務所のパソコンに、外部からつないで作業するのは、その場しのぎの手段。

家からでも繋げますが、事務所の3つの画面分の作業スペースを、小さな画面で不効率なことするなら、事務所に行ってしまうほうがいい。パソコンがあるだけじゃ、大したことはできない、という感覚です。

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2025年2月24日 (月)

『50代がうまくいく人の戦略書(藤井孝一著)』

Pxl_20250224_110303367 『50代がうまくいく人の戦略書(藤井孝一著)』は、新聞広告が目に入って、買ってみた本。

「STRATEGY9 仕事は、頼まれごとがあるうちが華」では、

『人生後半戦は、好きなことで勝負するよりも、「周囲の人からの求めに応じる」というスタンスにシフトすることをおすすめします』『成功している人たちは、人から頼まれたことを誠実に、全力で応えています。これが口コミでどんどん広がっていき…というケースが大半です』と書かれていました。

「好きなことを仕事に!」と言う人もいますが、そんな言葉に違和感を持っていた私には、「好きなことより、求められることを!」という考え方のほうが、すっきりします。

それと、本来の寿命と共に「健康寿命」という言葉はよく聞きますが、「貢献寿命」という言葉は、はじめて目にしました。

元々は『女性の品格』の著者である坂東眞理子さんが書かれていた考え方、ということですが、「要するに、健康寿命だけ延ばしても、社会とつながって社会に貢献できなければ、長生きの甲斐がないということです。(本書の表現のまま)」とあります。

確かに、ある年齢に達して、自分の引退を考える時が来たとして、その時に身体が元気なのであれば、物足りない日常になるのは確実。

日々、いろんなことに追われていると、しばらく休みたいとか、ちょっと仕事を減らしたいと思うのですが、おそらくは、そう思っているうちが花です。

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2025年2月21日 (金)

無理のしわ寄せはどこかに出てくる

Pxl_20250221_021704448今週は…今週も、なのですが、慌ただしかった。

振り返ってみれば、1月16日の夕方に、無理に予定を入れてから、もう1か月以上、繁忙状態が続いています。

無理なスケジュールでもお聞きできるかどうかというのは、普段からのお付き合いにもよります。「○○さんだから」もありますし、普段、報酬に何か言われ方かどうか、であったり。

今の税理士さんなど、明らかに、自分より忙しいだろうと思える方からのご依頼など。

一方、「忙しいなら、他所に頼むけど」と言われたら、「すいませんが、そうして下さい」と言います。

不思議なことに、というか、ありがたいことに、というか、嫌だなと思っていると、向こうから逃げてくれるんです。

無理すると、ミスも増えます。これは、「量がないと質が良くならない」とは別次元の話で、そもそもが無理をしているので、無理のしわ寄せがどこかに出てくる、という単純なカラクリです。

そんな中で届けて下さった「たんかん」。初めての味ですが、美味しいです。

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2025年2月17日 (月)

請求書・見積書の用紙は「B5で厚口」を利用

Pxl_20250217_085424632見積書・請求書の用紙は、色付きのものを使っています。

元々、ソフトの制作業者さんから購入していた「枠付きの用紙が薄緑だった」というのもあって、ずっと薄緑。

厚紙ではないけれど、「厚口」で、コピー用紙より少し分厚いものを使う、というのも、こだわり。

紙が薄いと、請求する行為自体が軽くなるような気がして。

そんなこと、お客様には、分からないことなので、勝手なこだわり。

「B5で厚口」ということで、A4サイズの書類の中に混じっても、存在感を出せるようにしています。

二階のプリンターでは「B5」の用紙を使うことはないので、「B5」サイズを印刷すれば、自動で請求書仕様の用紙で印刷される、という仕組みです。

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2025年2月12日 (水)

『司法書士の取扱説明書』

20250212_133117875「司法書士の取扱説明書」を開くと、堺支部の司法書士のリストが載っています。

情報を「載せますか、載せませんか」という確認があったとすれば、自分で「載せません」と回答したのかも。私の名前はありません。

「名前と住所・電話番号だけ」となると、「順番に費用を聞いてまわられる層」に電話を掛けられる対象になりかねないので、そこに載せるメリットはない、と考えました。

実際、名簿の上のほうに載っている事務所の司法書士宛てに、それらしい電話がかかってきた様子はありません。

法務局堺支局に掲げられている司法書士の表札を見て、そこから仕事の依頼につながった、という話も、ないような気がします。

ある時、「法務局堺支部(正しくは「堺支局」)で検索したら、一番上に出て来たので」がきっかけのご依頼はあったので、「法務局の一番上とは??」と首をひねっていたことがあったのですが、

「抵当権抹消 法務局堺支部」というワードで検索されたら、ウチの事務所のサイトが出て来た、というオチ。

司法書士一覧に載って埋もれるよりも、検索エンジンに乗っかることのメリットです。

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2025年2月10日 (月)

重たくても「潰れたらいけない」責任【成年後見】

20220810_123228723 新規の後見の申立ての打ち合わせ。

はじめてお会いするご本人さん。施設の職員さんには蹴られるような仕草をされたので、やっぱりダメか~と思ったのですが、私が「ちょっとだけ、いいですか」お声掛けすると、「お、上手いな」と話を聞いて下さいました。

職員さんがイスを取りに行かれている間に、ベッドにスペースを空けて「ここに座り」と。

おそらくは、若い頃にはできなかった。

今だからできるお仕事なのかな~とも思っています。

とはいえ、いろいろなことがあるので、メンタルが崩れそうになることもあります。ひとりでやっていると、間違いなくやられます。

心身の調子を崩されたり、その他、いろいろな要素があって退職・転職される方が多いのも、福祉業界、介護業界の現実でもあります。

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2025年2月 9日 (日)

ひたすら仕事をする時期があってもいいはず

Pxl_20250131_230536569-1『司法書士試験 仕事を辞めずに一発合格する方法(河島弥生著)』にあったくだり。「■量と質はどちらが大切か」から引用します。

「テキストを読むことに関して、大切なのは質より量だと思います。なぜならば、量を繰り返すことで、質が生まれるからです。私は本試験までにテキストを25周したのですが、回数を重ねれば重ねるほど読む質が確実に高まってきたなと感じていました」(以上引用です)

最近、いろいろなところで「質より量」という話を見聞きするようになりました。

私自身、司法書士の受験勉強に関しては、過去問や答練を繰り返し繰り返し読んで、問いを見ると、答えだけでなく、解説まで頭に浮かぶレベルまでやっていました。

勤務を始めた後、1年半は「抹消-移転-保存-設定」の不動産登記の案件を繰り返しました。今となっては、最初はいろんな業務が混ざる「ごった煮」事務所より、同じことを繰り返すことで、基礎を作れたと思っています。

今は、私自身の事務所の中で、「仕事の量」に恵まれています。同じことを何件もすることで、気付ける論点というのがある、ことを体感しています。

いわゆる働き方改革によって、残業時間の規制が厳しくなる。勤務時間を制限されると、量を経験できない。例えば、金融機関なんかでも、そんな話を聞きますが、特に若い時期。ひたすら仕事をする時があってもいいはずです。

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