事務所経営論

2025年3月15日 (土)

「お断りしたくない」+「業務遅延リスク」の狭間で

20230316_155117998 今週、「月曜日の朝からやろう」としたこと。被後見人さんの体調悪化の知らせで止まってしまい、現時点でも着手できず。

月内に定期的にやらないといけないこと。期限のあること、日時決定済みであることに加えて、いろんなハプニングが重なり、もしかしたら、事務所開業以来、一番危ない状態である可能性もあります。

月末は東京行きの予定。日時未定の予定も複数あり、残り2週間でどうするのか。

「手が回らない」となると、結果として生じるのは「遅延」。即お客様にご迷惑をお掛けするので、とてもマズいことです。

後見人のご依頼も、今までは「適度な間隔でのご紹介」で成り立っていました。割合的には、ホームページ経由のご依頼が少ない分野だったので、「そこ」で依頼が増えるとは予想外。

昔、債務整理が多かった時は、受託制限。年末、内容をお聞きすることなく、お断りしていたこともあります。「調子に乗っていたものだ」と、後から思うとそうだったのですが、もしかしたら、またそういうことを。。。できるだけやりたくはない、と思ってやっています。

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2025年3月 1日 (土)

顧客に近付こうとし過ぎてはいけない

Pxl_20250301_0713246662ネットで何らかのサービスを利用した後、しつこい案内メールが来る。典型的な例は、「ハンコヤドットコム」です。

注文する度にデフォルトで「メルマガを受信する」設定になるので、注文時に気を付けているのですが、お客様の印鑑を注文するのに間違えてはいけない、という意識でいるので、ついつい見落とします。

ある時、保険会社からのメールが続きました。

「このメールは重要なお知らせのため、受信を希望しない方にもお送りしています」「本メールは送信専用です」って、あまりにしつこいので、「メールを止めないと解約します」と連絡したところ、「今後は止めます」。なんや止められるんやん、です。

顧客は、必要がある時に必要があって、そのサービスを使っているだけで、ずっと企業とつながっていたいとは、思っていません。

司法書士だって同じ。例えば、ブログを見に下さる方は、自発的に来て下さっているからいいものの、同じ内容を、毎日「公式LINE」やメールで流し続けたら、ブロックされる方続出でしょう。

顧客とは、ほどほどの距離感を保つこと。近付き過ぎたら、嫌われます。

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2025年2月28日 (金)

3つの顧客層に支えられる司法書士事務所

Pxl_20241020_020451832-1うちの事務所は、3つの顧客層に支えられて、成り立っています。

・継続的にご依頼いただくお客様
・ご紹介のお客様
・ホームページを見て来ていただくお客様

その時々によって流れがあって、バランスが多少変わりながらも、全体的には変わらない仕事量を維持できています。

不思議なことに、例えば、継続的な顧客層からの依頼でキャパが満たされると、ホームページ経由がピタッと止まるのです。その逆も、しかり。

それが、今月は、3層共にご依頼が立て込んで、今までにない状態でした。

去年の10月に少し値上げしました。今までの報酬基準でご対応するのが、しんどくなって、セーブしたくなったためです。すると、直接的には関係がないはずですが、一瞬ピタッと動きが止まりました。

「直接的には関係がない」というのは、ほとんどのお客様は、それほど細かく費用を見比べておられるわけではない、と思っているためです。

一旦、旧報酬基準でのご依頼がリセットされて、そしてまた動き出したのが、1月2月ということになります。

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2025年2月27日 (木)

「無断キャンセル」があっても追いかけない理由

P1010003-1_20250227204501 昨日の新規のご相談は、無断キャンセル。

今日は、体調不良による、日程変更のご依頼あり。

無断キャンセルの場合、連絡先が分かっていても、追いかけません。正直に思うことは、時間が空いてよかった、です。

今月末は、今までになく時間が足りなく、月末期限の裁判所の報告書は、(月・祝)に投函。月末期限のリーガルサポートへの報告書を、昨日2つ送信したところ。月末が金曜日なので「土日でやろう」が使えません。

「わざわざ訪問したのに留守」とか、「休みを返上して出て来たのに来ない」とか、それは腹が立ちます。他人の時間を大事にしない人とは、お付き合いしたくありません。

世の中には、「自分のほうが忙しい」と思っていて、だから「相手の都合を変えてもいい」と思っている人もいます。

もっとも、私から日程変更をお願いしたり、遅れたりすることもあるでしょう。そういう場合に「またあいつか」と思われないように。日頃から、お約束は当然のように守っておくことです。

(写真は、開業2年目。事務所のホワイトボードで、予定を管理していた時のもの。角度によっては、来客から見える場所に貼っていた感覚は、今だとありえない話)

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2025年2月12日 (水)

『司法書士の取扱説明書』

20250212_133117875「司法書士の取扱説明書」を開くと、堺支部の司法書士のリストが載っています。

情報を「載せますか、載せませんか」という確認があったとすれば、自分で「載せません」と回答したのかも。私の名前はありません。

「名前と住所・電話番号だけ」となると、「順番に費用を聞いてまわられる層」に電話を掛けられる対象になりかねないので、そこに載せるメリットはない、と考えました。

実際、名簿の上のほうに載っている事務所の司法書士宛てに、それらしい電話がかかってきた様子はありません。

法務局堺支局に掲げられている司法書士の表札を見て、そこから仕事の依頼につながった、という話も、ないような気がします。

ある時、「法務局堺支部(正しくは「堺支局」)で検索したら、一番上に出て来たので」がきっかけのご依頼はあったので、「法務局の一番上とは??」と首をひねっていたことがあったのですが、

「抵当権抹消 法務局堺支部」というワードで検索されたら、ウチの事務所のサイトが出て来た、というオチ。

司法書士一覧に載って埋もれるよりも、検索エンジンに乗っかることのメリットです。

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2025年2月 4日 (火)

社会から与えられた役割【成年後見】

Pxl_20240812_023502237 後見申立ての依頼が、どんどん積み上がっていくのですが、さて、どこまでできるのか。

時計を15年くらい巻き戻して考えると、時代に流れに沿うことが、どれだけ合理的か、ということが分かります。

世間で過払い金請求が減っても、ウチの事務所はなくならない。破産の申し立てが減っても、ウチではなくならないと、思っていた時はあります。

自分の力で仕事が集まったわけのではなく、ただ、時代の流れに沿っていた。ニーズに乗ってお仕事させてもらっていた、ということに、渦中にいると気付けない。傲慢というやつです。

実際には、武富士が倒産する前から、「こんな状態は異常だから早い目に撤退しよう」と言う仕事仲間がいて、そう言われたらそうだな、という感覚は持っていました。

さて、「今」と「これから」のことを考えると、後見のニーズは、なくならないでしょう。

ただ、制度に対する批判があるのは分かっているので、制度の変えられ方によっては、仕事を抱えれば抱えるだけ負担を背負うだけ、ということになりかねません。例えばの話、生活保護者に対する報酬助成制度がなくなる、など。

それと、特定分野の業務に依存するのは危険、というのも、教訓としてあります。

社会から与えられた役割、という感覚は、忘れないでいようと思っています。

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2025年2月 3日 (月)

「明日から出来る業務効率化とDX」(大阪司法書士会の研修)

Pxl_20250203_110534134 司法書士会の研修は、「明日から出来る業務効率化とDX(デジタルトランスフォーメーション)」。

私の事務所では、開業時から『タスカル』という業務支援システムを使っています。大阪発の業者さんです。

システムを入れたのは、「書類を作っている時間があれば、その分、お客さんに向かい合うほうがいい」という先輩の声を聞いたのがきっかけ。『タスカル』のいいところは、ワードやエクセルなど、自分で作った書式を原本に組み込んでしまえる部分です。

「システム任せ」であるがゆえ、前段のエクセルの活用、という部分は全然できていないので、正直もういいか、なのですが、事務所内の情報の共有、という部分では、いろいろ工夫してきました。

大きなテーマとしては、「責任者である吉田しか知らないことは作らない」ことです。

お客様とのメールは、共有アドレスでのやり取り。公式LINEであればスタッフも見えるので、個人のLINEは極力使いません。私の携帯も、極力使いません。

「エクセルの予定表は非効率」という話がありましたが、ウチの場合、一日の予定表は3段に分けて、各自の予定も把握。予定を入れてはいけない部分に色付けして、私が留守でも、色がついていない部分は、スタッフが予定を入れていいことにしています。

グーグルカレンダーは卒業して、今はサイボウズも併用していますが、ぱっと見で分かる(画像で読み取れる)、という部分では、エクセルに軍配。ウチみたいな小さな事務所に限る話、ではあります。

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2025年1月29日 (水)

「月末が忙しい司法書士」が理想形ではなくなった

20220224_181137014 年明けから、ずっと追い立てられるような状態でやってきましたが、月末の3日間は、余裕があります。

何度も書いていますが、「こんな司法書士事務所があってもいいでしょう」です。

意味するところは、不動産登記が司法書士事務所の花形業務。決済業務をたくさん抱えている司法書士事務所は、月末・大安に予定が錯綜し、バタバタ走り回るのが常。遅くまで仕事をするのが常。

でも、自由に予定を決められる環境のほうが、仕事しやすくないですか、ということです。

司法書士事務所も多様化して、今となっては、「月末が忙しい事務所」が理想形ではない、という価値観は、広まってきている気がします。

「この日のこの時間、ここに来て下さい」という連絡が、FAXやメールで届いて、「司法書士の都合は聞いてくれないのか」という扱いをされても、予定を合わせないといけない。

私がお付き合いさせてもらっている金融機関は、予定聞いてくれます。無理なことは無理、と言えます。

特別なことは、何もありません。自然体でいられるから、お付き合いが続いている気がします。

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2025年1月27日 (月)

三国ヶ丘は高速道路にも乗りやすい場所

20220624_104406075-1行きは「東淀川区→茨木市」への移動。

同じ方向だからと、まとめて動くことにしたのですが、帰りは「茨木市→堺市」。

地図で見ると全然場所が違うのに、「茨木→堺」は高速道路があるので、いずれも45分くらい。移動時間は変わりません。

今までよりも、移動距離が長くなっています。もし、今から開業するのであれば、「高速道路に乗りやすい立地」というのも、事務所を置く場所選びの検討材料にするのでしょう。

開業時は、車なしでした。元々、大阪市内で、地下鉄を使って通勤していたので、逆に「仕事中に車で移動する」ということがなかった。だから、抵抗はありませんでした。

一か所目の事務所で「最低でも300万円。1000万円を目標に貯めて」「1年くらい仕事なくてもいい、というつもりで」と言われました。だから「お金を使うのは、車じゃない。優先順位が違う」というのもありました。

結果的に、三国ヶ丘は片側三車線の太い道路、中央環状線が走っています。「阪神高速も近畿道も使える」立地が、とても便利です。

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2025年1月24日 (金)

金曜日に書類が積み上がった状態で終える

Pxl_20240722_031356943 写真はイメージです。金曜日の夕方、書類が一番積み上がった状態で事務所を出る。それが普通になっています。追いつくのは土日。

望むことではありませんが、仕方ありません。

仕事のスタイルは、人によります。

定休日は休む。その代わり、平日は遅くまで仕事をするのが平気な人。

私の場合、それをすると、仕事をしている時は気持ち良くても、すぐにガクッと調子が落ちます。

だから、平日は決まった時間に帰って、決まった時間に夕食を食べる。それが夫婦円満のコツでもあります。

だいたい決まった時間に寝て、だいたい決まった時間に勝手に目が覚めること。

それができない時は、何らかの支障が生じている、ということ。トラブルを抱えているか、仕事を抱えすぎているか。分かりやすい基準です。

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