後見よりも保佐・補助のほうが申立は複雑に【成年後見】
金融機関に保佐人就任の届けに出向いて、窓口で「同意権はないのですね?」と聞かれた時、保佐開始の審判書に事件番号が2つしかないので「ないです」と答えた瞬間、「あ、保佐の場合、同意権は元々あります」と回答。
窓口の人も、そう思われていたようで、抜き打ちテストのようでした。
申立ての印紙代は、後見の場合は、開始の審判分のみで800円。保佐は、開始と代理権付与で1,600円。補助の場合で、同意権も入れる場合は2,400円。
「認知症の程度の軽い方ほうが、申立て費用が高くなる」と言うと、関係者からは意外がられますが、包括的な代理権がある後見より保佐。保佐より補助のほうが、申立ては複雑になる構造です。
ご本人に、保佐や補助の代理権目録、補助の同意権目録を理解してもらうのも大変。
大阪家裁本庁の最近の運用では、事実上、ほぼ裁判所の面接が省略されていて、申立てに関与した司法書士が『説明状況報告書』を作成。「司法書士がどんなふうに説明したかと、それに対する本人の反応は」などを書くようになっているのですが、
保佐・補助の場合、どれだけの字数を打ち込むのか、という量になります。
ご本人に拒否があるのも「後見より補助」なので、後見制度の利用自体に抵抗があるのに、難しい言葉が並んだこの目録はなんぞや。難しい言葉も、簡単に言い換える力も問われています。
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