亡くなった後に「とりあえず出金してしまえ」はお勧めしません【相続手続】
成年後見人として関与した相続手続きが終了。大量の書類を整理しています。
まずは、分割の基準を決めた遺産分割協議書を作成して、金融資産の解約をスタート。代償金の計算基準を「株式は解約時の評価」としたため、解約が終わらないと代償金の計算ができない、ということになりましたが、株式相場が乱高下しているご時世なので、「相続開始時の評価」ではなく、「解約時の評価」としたことが、皆さんにとって公平な計算方法だったと思います。
最終的には、税務署提出用の協議書を税理士さんに作ってもらって、元々決めていた計算方法で算出されてきた代償金をお支払いして、相続手続きは完了です。
よくある話で、「相続で口座が凍結されたら大変なので、今のうちに動かしてしまおう」と、相続開始前後に、キャッシュカードで多額の出金をされている例もありますが、資金の動きが不透明になるのと、仲が良くなければ「使い込んだんじゃないか」という疑いに発展することもあるので、お勧めはしません。
銀行もチェックしているので、「キャッシュカードで50万円の出金」を繰り返していると、不審がられて確認が入る、という可能性もあります。成年後見人が就いていると「1円単位で管理」が基本なので、「とりあえず出してしまえ」は、やっぱり邪道ということになります。
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